映画「七つの会議」
映画「七つの会議」観てきました。
総評:★★★★☆ (星4.0)
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原作:池井戸潤
キャスト:野村萬斎、香川照之、及川光博、片岡愛之助、藤森慎吾、朝倉あき 他
あらすじ
都内中堅メーカー・東京建電。毎月ノルマを達成し続ける花の一課を率いるのは
超エリート坂戸(片岡愛之助)。一方ノルマ未達が続く二課を率いるのは原島(及川光博)。
ある日、坂戸は一課のぐうたら社員の八角(野村萬斎)を激しく叱責。
すると翌日、坂戸はパワハラで人事部へ異動となってしまう。
誰もが耳を疑うエリート社員の降格人事。
なぜ会社はエリート坂戸を切り捨て、八角の肩を持ったのか・・・
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以下、ネタバレ含みます。
原作は今や日曜ドラマの定番となりつつ池井戸潤さん。「半沢直樹」「下町ロケット」
「陸王」をはじめ多くのヒット作を持つ超有名作家さんです。
キャストは、香川照之、片岡愛之助、立川談春ををはじめかつて池井戸作品の出演歴なある方々が多い印象。
そんな中、野村萬斎、及川光博、オリラジ藤森慎吾等の新しい顔ぶれも増え新たな名作の予感を感じつついざ鑑賞。
結論から言うと、かなり面白かったです。
会社を舞台に繰り広げられる、数々の人間ドラマ。全員が謎を秘めていて、気づけばスクリーンに釘付けでした。何と言っても野村萬斎さんの演技力には驚かさせました。
序盤のぐうたら社員ぶりは、「あーこういう人いるわぁ」と共感できた。終盤の鬼気迫るようなシーンではまるで別人かのような迫真の演技。
落ちこぼれ社員だと思ったら、実は優秀だったとかカッコよすぎる(笑)
個人的に、今作で1番印象的だったのはオリラジの藤森さんでした。
うざい経理担当社員がハマってました。ドーナツ販売あんだけボロクソに言ってたのに
「ドーナツ泥棒お前かよ」って突っ込んじゃいました!
今作を観て藤森さんを印象が変わりました。今後は俳優業にも期待したいと思います。
今作では「正義とは?」と考えさせられました。全員にそれぞれの正義がある。
しかし、それぞれの正義の価値観の違いや、間違っているとは分かりつつもそうせざるを得ない状況の積み重ねにより問題はどんどん肥大化してゆき、気付いた時にはもう取り返しのつかない状況に陥り不正を繰り返す負の連鎖。
最終盤に全ての不正・経緯が明らかになった状況でゼノックス社長(北大路欣也)がリコールを公表しないとの判断を下したシーンは妙にリアリティを感じました。
なにはともあれ、映画を観終わった帰りの車で「不正をせずに真面目に生きよう」と固く誓った今日この頃です。。。